4日目 花咲ガニ

 愛冠野営場の夜は、明るめの照明ながらも東京では考えられないほどの星空だった。


 
 野営場はのんびりと9時過ぎに出発。海沿いに東に向かい、まずは霧多布岬。10分くらい景色を眺めて向かうは花咲港。もちろん目当ては花咲ガニ。出発の数日前に、花咲ガニの漁期が9月20日までだということを知り、急遽走行ルートを変更して早めの日程で向かうことにした花咲港。



 そしてみごとな花咲ガニ。立ち寄ったカニ屋は、いけすで泳いでいる花咲ガニをご指名可能で、15分くらいすると真っ赤なゆでたてを頂けるというシステムだった。しかも「カニ1000円以上お召し上がりの方に定食無料」という、豪華なおまけ付き。
 カニをご指名した時刻は午前11時前。実は、キャンプ場でしっかりと朝飯を頂いてしまったため、あまりおなかがすいていないのであった。が、「ぜひ食べてってよ」という強い勧めもあり、「じゃあ、3人で1人前だけ、定食ください」とお願いをすることに。そしてテーブルで待つこと数分。お通しのような一品料理がたくさん。8皿位あるだろうか。しばらくすると、ご飯が3杯。あれ、1人前じゃ・・・と、ほどなく炭火で焼いたサンマが運ばれてくる。なかなかおいしそうだなぁ、と思っていると、さらに2匹の焼きサンマ。味噌汁も3杯。思いっきり3人分振舞っていただいております。
 まぁ、折角ですので、がんばっていただきますか、と食べ始めると、「これもうまいよ!」と今度はイカ焼きを一杯。2ハイ目、3ハイ目を持ってこようとするご主人。いやさすがにおなかがいっぱいで食べられませんと丁重にお断り申し上げる。


 せっせとサンマの塩焼きやイカ焼きを頂いているうちにカニも到着。

 やっぱり花咲ガニは、個人的に甲殻類の中で1、2位を争うおいしさだ。そんなに甲殻類が好き、というわけではないけれど、ゆでたての花咲ガニだけは積極的に食べたいと思える。
 とってもおなかいっぱいになりながら、何とかカニだけは完食。サンマは2匹、イカは半分、残してしまった。大変申し訳ないことではあったが、どう頑張ってもおなかに収めることはできなかった。

  
 カニとご飯をおなかいっぱい食べ、さらに実家に2ハイのカニを送り、送料が1800円かかるところなのに込み込みで8000円におまけして頂いた。御馳走様でした。花咲ガニ、たいへんおいしゅうございました。サンマの塩焼き、おいしゅうございました。来年もまた来ます。


 1時過ぎまでだらだらと食った後、さらに東に向って移動。北方領土の視察を済ませ、タンチョウヅルの観察をしつつ、パイロット国道を走って今日の宿泊は摩周湖近辺のホテル。平日だけあって飛び込みでもOKでした。