銀行強盗

 強盗と軍事作戦行動の境目ってどこにあるんでしょう。国家が承認すれば軍事作戦行動なのかな?んじゃ、国家って一体なんだろ?領土があって人が居て、法律があって偉い人がいて?

 えーと、シマがあって構成員がいて血の掟があってボスが居て?じゃあ極道さんも国家かな?いや、「国家」ってもんは、国際社会が認めないと国家じゃないんだよ、だから極道さんたちは国家じゃない。

 じゃあ、国際社会ってなあに?
 いろいろな「国家」があつまった寄り合いみたいなものさ。
 ええ、じゃあ、「国家」を定義する「国際社会」は、「国家」があつまったものなの?鶏が先?たまごが先?よくわかんないや。

 結局ね、「力こそ正義」なのさ。暴力でも経済力でも何でも、周りの連中に一目置かれるようになればいいのさ。もしくは、力のあるやつに保護してもらえばいいのさ。虎の威を借ればいいのさ。

 じゃあ、「国際社会」では、力の無い人たちは、住む場所を奪われたり、殺されたり、財産を無理やり取られても、おとなしくしているしかないの?

 うん。それが「国際社会」ってやつさ。何千年も前から、弱い者は殺され奪われ、そしてその被害者どおしで互いに憎しみあい、争うように仕向けられてきたのさ。やさしき「正義」たる、力のあるものたちは、武器が無いなら安く売ってあげよう、と、お互い殺しあうそれぞれの弱者を手助けしてくれるのさ。

 「正義」って、一体なんなの?
 何をやっても誰にも咎められることのない、「力」さ。