パンの日

 毎日まいにち、妻は病院に通っている。


 妻が病院に行っている間、うちの三歳児の面倒を妻の母に見てもらっている。
 義母の家からウチまで、バスと電車を乗りついで約一時間、決して近くはない距離を毎日通ってもらっている。暴れまわるきかんぼう三歳児の面倒を見てもらって、おやつやご飯まで買ってもらって、時々息子のシャツも買ってきてくれたりと、たくさんの精神的、肉体的、経済的な負担をかけてしまっている。


 「いいわよ、平気よ」と言ってくれる言葉に甘えてしまってる。


 せめて多少はできる恩返しを、と、あまり恩返しにもならないが、繁華街での夕食にご招待ということで本日は新宿の「ラケル」。
恩返しにしてはお安いかも。


 今日は「パンの日」やってます。と、ウエイトレスのお姉ちゃん。


 「パンの日」?という顔をしていると説明してくれた。注文したラケルパンにアーモンドが挟まってたら「アタリ」らしく、ラケルパンをもう一個!、その場で食べるかお持ち帰りも可、だそうだ。ラケルパン付きのディナーは妻と姉の二人が頼んでいたが、二人ともラケルパンにアーモンドが挟まっていた。必ずアタリなのか?