砲神エグザクソン

ISBN:406314352X

アフタヌーンで7年越しの連載マンガがとうとう終了した。
これ、読み始めた頃はまだ二十台だったなぁ、なんて感慨にふけりながら読了。「勢い」は健在で、楽しく読めました。


細かいこと言えば、大きく広げすぎた風呂敷を慌ててたたむような急展開だったとか、敵艦隊はなぜ旗艦しかいないのだろう?とかいろいろ突っ込みどころはたくさんなんだけれども、これはそういうことを考えて読まずに「勢い」を肌で感じながら読むべきマンガ。最終巻も、どきどきしながら楽しめました。


で、ついでだから、このお話のキモとなる、「反物質」について考察してみる。

反物質」というのは、SF世界だけの空想物ではなく、物理的に存在が確認されている物質。正物質は、マイナス電荷の電子と、プラス電荷の陽子(と中性子)で構成されているところを、反物質は、プラス電荷陽電子と、マイナス電荷の反電子で構成されているもの。

この「反物質」は、「正物質」とぶつかると、その質量すべてがエネルギーになる「対消滅」が起こり、そのエネルギー量はE=MC^2で表される。0.5gの反物質が0.5gの正物質と対消滅すれば、発生エネルギーは10の14乗J(ジュール)ということになるらしい。

で、この10^14Jがどれくらいのエネルギーかといえば、、どれくらいなんだろう?
電力に換算すると0.3*10の11乗Kw/h,一般家庭の一ヶ月の消費電力が平均300Kw/h=0.3*10^3Kw/hなので、一般家庭1億ヶ月分のエネルギーが0.5gの反物質でまかなえる、という計算になる、、、のかな?計算があってるかどうかよくわからん。

http://aec.jst.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/siryo98/siryo17/huroku1.htm
によると、全世界で消費される一次エネルギーの総量は、1990年のデータで0.4ZJ(ゼータジュール=10^21ジュール)、ということは、15年間の増加分を考慮しても20〜30Kgの反物質があれば、全世界の1年分のエネルギーが賄えるわけだ。